プーラン族
(Bulang)
シーサンパンナ(西双版納)
中国雲南省

 プーラン族の村に近づくにつれ広大な茶畑が広がってくる。この茶畑はプーアル茶の畑であるという。プーラン族はプーアル茶の栽培で有名なのだ。のどかな茶畑での作業、人々にとってこの茶畑はとても大切な民族自慢の畑でもあるのだ。
 プーラン族の女性は黒布を頭に巻き(巻き方が独特)、イヤリングをしている姿が目に付く。しかしこの村でも若い世代では漢族化している者が多く残念である。
 プーラン族は古代中国から続く歴史の古い民族である。独自のプーラン語を話すが、民族固有の文字を持たないためタイ族や漢族の影響を受けてきたとされる。小乗仏教を基本とし、タイ語を話す者が多いということからよりタイ族の影響がより大きいといえるだろう。しかし服装や食生活はタイ族とはかなり異なっているような印象を受ける。独自の民族性が現在まで残るこの民族には他民族からの影響受けながらも自民族を守ってきた古代から流れる民族歴史を物語っている。