芦笙会
平中村、凱里郊外(貴州省)

 旧正月を少し過ぎたまだ肌寒いころ、苗族の村々では芦笙会が開かれる。芦を用いた芦笙という楽器演奏で、村人が踊るわけだ。
 この芦笙会は村々によって日程が異なる。今回はスケジュール上、凱里郊外の平中村というこじまりした村に行くことにした。
 このプランを立てていたのは平成20年。この年の旧正月、実にまれな大寒波に見舞われた中国ではこの時期はかなり寒くどんよりとした天気が続いていた。それでも春の到来を待ち望む芦笙の音を村人は心待ちにしていたのである。