Long Lin
隆林(広西チワン族自治区)

 少数民族の多い中国南部。その中でも隆林は「生ける民族博物館」とさえ呼ばれる少数民族の宝庫だ。しかしながら、この地域を知っている人は日本ではほとんどいないであろう。
 観光客のいないこの地域では勿論、観光慣れした部分がなく、昔ながらの雰囲気も味わえなかなか良い。しかしアクセスがかなり悪いの難点であろう。むしろアクセスが悪いから観光化があまり進まないのかも知れない。
 漢族化が急速に進む中国で今なおこのような地域が残っているのは珍しいが、このまま残されるかはかなり疑問だ。インフラが急速に整備され外界からの物流、情報などが入ってくると、その文化が薄れがちになる。時代に押し流されずにこのまま残って欲しいこの民族文化がこの後どうなるかは他の地域の将来を占う上で重要かもしれない。