２００８年、旧正月。中国では記録的な寒波に襲われていた。旧正月を少し過ぎた頃に行われる跳花祭は、今年は花が咲き出す頃ではなく残雪がところどころ残る肌寒いなかで行われた。
　例年では周囲の集落より数千人規模の長角苗族が集まるということではあるが、道が雪のため閉ざされたため人が集まらず、かなり小規模の祭りとなってしまった。
　しかしそれでも、昔から是非見てみたいと思っていたこの巨大な頭は実に目の当たりにすると、かなり重そうだ。生活上不便であろうこの髪型の村人は祭りでも平然と重さを感じさせず踊り、歌い、酒を交わす。効率を求める現代社会にとって不思議なこの髪型はいつまでも残ってくれるのだろうか？