Tibet, China
甘丹色唐

 ガンデン寺(中国語では甘丹寺)はチベット仏教最大の指導者であるダライラマを擁する最大派閥のゲルク派の総本山である。ここでは年に一度、タンカが開帳されるガンデンシウタン祭(甘丹色唐)が夏に行われる。
 標高4200mにもなる山の上に建てられた僧院群は圧巻で、重厚な建物はさながら空中の要塞のごとくみえる。しかしながらこの寺も文化大革命で壊滅的な破壊を受けという。
 標高4200mの薄い酸素のなか多くの村人は山の麓から何時間もかけ(今はクルマ利用も多いが)、このタンカを拝むために登ってくるのである。青い空に立ち上るサン(お香)の煙、そして村人を上から見守るタンカの像、村人には一年の幸せをタンカに託すチベットの精神が生きている。