ジャイサルメール（Jaisalmer)はラジャスタンの中でも神秘的であり最もラージプート族の雰囲気を感じさせる場所の一つだ。インド各地と中央アジアを結ぶ交易路の中継地点として栄えた交易都市であるジャイサルメールはマハラジャであるバッティ家が建設した城砦や交易で繁栄した貴族や商人の豪邸があり、インド中世の空気が今でも漂う街並みが残されている。
　しかしながらこのジャサルメールはタール砂漠の中の都市である。城砦の上から周りを見渡すと荒涼たる砂漠が延々と広がっている。このような砂漠の中の住民が年に一度、不毛の砂漠で繰り広げられる祭りがこの砂漠祭りである。昔ながらの民族衣装、ラクダレースに歓声をあげる男達、この砂漠祭りには誇り高きラージプートの伝統が詰まったイベントなのである。